こんにちは!鹿児島市 紫原にある、交通事故のケガの治療、むち打ちの治療が得意な、
まつだ整骨院 院長の松田です(^^)/
先日私は東京で行われた勉強会に出席してきました。
↑↑↑こちらは東京タワーマスコット「のっぽん兄弟」の兄です。
東京タワーでうろうろしていたらいつの間にか後ろに(^^;
私が鹿児島県民だからでしょうか、「さつま芋」に見えて仕方ありません。
それはさておき、
その勉強会とは、交通事故治療に関する勉強会でして、
いかにして交通事故被害者を救済するかという内容のものでした。
講師の先生が幾人かおられましたが、その中で以前損保会社に勤めていたという先生がおられました。
その先生から自賠責保険、任意保険を扱う損保会社さんの考え方、スタンスを詳しく聞くことができましたので、ブログに書いてみます。
皆様が今後事故に遭われ、自賠責保険を使って治療する際の参考になると思います。
交通事故に遭ってケガをし、自賠責保険や任意自動車保険(人身傷害特約など)を使って治療する際、
損保会社担当から、
「むち打ちの治療はおよそ3か月が目安です」とか
「整骨院に通うならうちとしては3か月が限度です」
と前もって念を押されることがあります。(結構多いみたいです)
以前のブログでも書いた「むち打ち治療は3か月まで」「整骨院は3か月まで」の理由も一つの答えですが、
*ブログ「整骨院は3か月の謎」もあわせてお読みください。←【クリック】
今回は別の視点からの理由です。
その理由とは、簡単に言うと・・・「損保会社の都合」です。
私も以前からそうじゃないかと思ってはいたものの、確信は持てなかったのですが、
元損保会社に勤めていた方が言うことなので真実のようです。
損保会社の基本方針は、入院、手術が必要な大きなケガでない限りは、「自賠責保険の範囲内で賠償を済ませる」ことだそうで、
この「自賠責保険の範囲内で済ませる」ことを業界用語で「ゼロ解決」などと言ったりするそうです。
今でこそないようですが以前は社内で「ゼロ解決キャンペーン」なるキャンペーンを行うほど、最優先目標になっているようです。
これは、被害者さんのケガの大小は関係ない、完全な損保会社の都合ですよね。
ここで自賠責保険について簡単に説明させて頂きます。
【自賠責保険とは?】
自賠責保険は車を所有する人全員が保険料を収め、交通事故でお怪我をされた方を平等に救う共済制度です。
ご自身の過失が100%でない限り、過失の大小に関係なくお怪我をされた方を助けてくれる保険制度です。
お怪我の場合上限120万円(死亡の場合は上限3000万円)と決まっており、
その金額の範囲内で
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①「治療費」:病院や整骨院での治療にかかるお金。
②「休業損害」:ケガのせいで得られなかった収入の補償。
③「交通費」:病院に通う際の交通費。
④「慰謝料」:精神的な損害に対する補償。示談金ともいえる。
⑤「その他」:書類の作成費やもろもろの手数料。上記以外の必要かつ妥当な実費。(ケガの回復に必要で、金額的に妥当なもの)
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これらが補償されます。
もしこの120万円で足りない場合は、損保会社の任意保険から補償されることになります。
損保会社は、自賠責保険の補償をいったん会社のお金で立て替えて被害者さんに払います。(一括対応と言ったりします)
それを後ほど自賠責保険に請求して回収しています。
120万円以内で全ての補償が済めば、損保会社から(任意保険から)の手出しは0円になります。
これが「ゼロ解決」ということです。
損保会社も民間の企業ですから、一旦集めたお金を1円たりとも出したくありません。(その考えはどんな企業も持っているものですが)
これが損保会社さんの本音ですし、行動の根本にあるものです。
交通事故でケガをされた方に「むち打ちは3カ月が目安」「整骨院は3カ月まで」と言う言葉が出て来るのもこのためです。
「むち打ち症」の場合、3カ月以内の通院ならよほどのことが無い限り120万円を超えることはありませんので、事前にクギを刺しておくのです。
「保険屋さんの都合でこんなこと言っていいの?」と思うかもしれませんが、
言い方によりますが、違法ではありません。
「自賠責保険では、むち打ち治療は3カ月という決まりがあります」とか、
「自賠責保険では、整骨院での治療は3カ月と定められています」などと言えば嘘なので「違法」ですが、
「当社としましては、むち打ちの治療期間は3カ月が目安と考えております」とか、
「うちとしましては、整骨院への通院は3カ月までが限界です」などの表現は、
あくまで損保会社や担当者個人の方針を話しているだけなので違法ではないそうです。(弁護士談)
実際に、当院の患者様も後者のような表現で伝えられているようです。
でも、患者様には「ルール」として受け取る方が多いので、違法でないにしても釈然としません。
さて、これら「保険屋さんの都合」に対して被害者(患者様)はどのように対向したらよいのでしょう?
「そっちの都合ばかり押し付けやがって!ふざけるな!」
「こっちの都合も聞いてくれ!」
とケンカ腰に攻めたらいいのでしょうか?
勉強会会場にいらっしゃった弁護士の先生のお話では、
「一般の方が損保会社とケンカしても勝ち目はありません」とのこと。
揺るぎない信念のもと、合法的にお仕事をしている損保会社に一個人が立ち向かうのは容易ではありません。
よほどの信念と法的な根拠が無ければ、望む補償(事故前の心身に戻るまで何年でも責任もって見てもらうなど)を手にすることは難しいと思います。
ここで信じがたいお話を一つします。
講師の先生のお話にあったのですが、
嘘をついたり、慰謝料、休業補償をごまかしてくる損保担当さんがごく希にいるそうです(~_~;)
それは「ゼロ解決」が最優先目標になっていることで起こる歪みなのかもしれません。
しかしこれは犯罪(詐欺)です。
このようなことだけは許してはいけません。
希なことですが可能性が0ではない以上、頭の片隅に留めておいても良いでしょう。
最後にまとめです。
今回の勉強会で損保会社さんの方針がよく分かりました。
患者様からお聞きしてきた損保会社の対応。
謎が多かったのですが、今回の勉強会で妙に納得してしまいました。
損保会社は一民間企業です。
利益を上げなければ生き残れません。
その為に合法の範囲内であらゆる手段を用いて「ゼロ解決」に持ってゆく。
その信念は強く、手法はまさにプロのものです。
自分がもし損保会社に就職していたら、信念をもって同じように仕事をするかもしれません。
損保会社の社員さんにとってはそれが正義だからです。
しかし被害者さんにも正義があります。
私は整骨院の先生という立場ですので、
患者さんの正義に寄り添いながら身心の痛みを治すのが仕事です。
いくら合法でも患者さんの身心(特に心)に負担を与え苦しめるやり方は納得いきません。
整骨院本来の業務ではありませんが、
今後も交通事故のおケガで困っている方のために、
今日のようなお話を発信していこうと思います。
損保会社がプロならば、被害者様もプロにならないと。
その一助になれば幸いです。
プロになるのに自分で勉強するのも良いですが、
交通事故専門の弁護士さんを代理とするのも一つの手です。
まつだ整骨院からも優秀で熱意のある弁護士さんを紹介できます。
お一人で悩まずぜひ相談してください。
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